WWFジャパン親善大使さかなクンが「しらほサンゴ村」で1日センター長をギョ体験!
2017/08/14
2017年7月21日、石垣島にあるWWFサンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」は、さかなクンを1日センター長としてお迎えしました。さかなクンは、北半球で最大級ともいわれるアオサンゴ群集の広がる白保の海をシュノーケリングで視察。その後、センター長の鈴木倫太郎と対談し、今後のサンゴ礁生態系保全に向けた想いについて、意見を交換しました。
世界屈指の豊かなサンゴ礁が広がる白保の海
沖縄県石垣島東部にある白保の海には、120種類以上のサンゴが棲み、300種類以上の魚類が泳ぐ豊かな海です。そして、北半球で最大級ともいわれるアオサンゴの群集が広がる世界的にも貴重なサンゴ礁が広がっています。
豊かな海の潮の満ち引きによって海草や貝、魚など多くの海の恵みを白保の人々は生活の糧として利用してきており、古くから「魚湧く海」、「命継ぎの海」とも呼ばれ、海と人々の暮らしが密接な地域の一つでもあります。
白保のWWFサンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」では、2000年4月の設立以来地域の方々と協力をして、サンゴ礁の保全活動と、持続可能な海の資源利用を促進する取り組みを進めてきました。
そして、2017年7月21日、WWFジャパン親善大使として、またWWFジャパンの顧問としても、WWFの活動を応援いただいているさかなクンをしらほサンゴ村に招き、1日センター長として、白保の海の視察およびサンゴ礁生態系保全に向けて対談・意見交換を行ないました。
WWFジャパン親善大使さかなクンが白保の海を視察
2016年にも話題となった世界各地でのサンゴの大規模な白化現象は、この白保の海でもおよそ半分のサンゴで確認されました。2017年はまだ白化現象は確認されていないとWWFジャパンの鈴木センター長より説明をし「レッツギョー!」と、いざ白保の海の中へ。
海の中へ潜ると、アオサンゴやユビエダハマサンゴ、ミドリイシなどのサンゴ、そしてベラやスズメダイなどの魚など、美しいサンゴが広がる海だからこそさまざまな生物が集まる多様性豊かな海が広がっていました。
しかし、その中には2016年に白化してしまった後に死んでしまったサンゴや、台風の影響により倒れてしまっているサンゴもありました。加え、この日さかなクンが泳いだ時間は昼の干潮時で、外洋とからの水が入り込まない状況でもあったため、水温は30℃を超えていました。一見、サンゴは健康な状態に見えましたが、泳いで逃げることの出来ないサンゴたちは、この過酷な状況に耐えているようにも見えました。
白保の海を視察してさかなクンは、
「サンゴたちが生き生きとして元気な様子や、目の前に広がる生物多様性が豊かな海の素晴らしい光景を見させて頂きありがとうギョざいます。こんなに素晴らしい海の環境をを、みんなでギョ一緒に大切にしていきたいでギョざいます!」
と感想を述べました。
サンゴ礁保全の為に私たちが出来ること
さかなクンに白保の海を視察いただいたあと、しらほサンゴ村にてWWFジャパンの鈴木センター長と今後のサンゴ礁生態系保全に向けて対談と意見交換を行ないました。
2016年、沖縄県の各所で起きた大規模な白化現象を実際にご覧になられたというさかなクンは、その光景に大変心を痛めており、今回視察いただいた白保のサンゴ礁の豊かな生態系の姿を見られて安心しましたと、まずお話しをされました。
しかし、サンゴにとって脅威となるのは白化だけではありません。サンゴを食すオニヒトデの増加や、陸域からの赤土や栄養塩の流出などの脅威があり、包括的な問題解決が必要であると鈴木センター長より説明をしました。
それを受けさかなクンは、
「海を大切にしよう、海を綺麗にしようと言っても、実際にきれいな海の光景を見ないと何をすべきか気づけないような気がします。海の美しい光景を見て、電気の無駄遣いを減らすことや、ゴミの削減、そして汚れを出来るだけ排水に流さないなど、日常生活の中でのちょっとした改善点に気づき行動をすることが、多くの恩恵を私たちに与えてくれる美しい海の環境を次世代までつないでゆくことにつながっていくのだと思います。」
と海を守ってゆくことの大切さを知ってもらい、行動をして欲しいという想いを述べました。
最後に鈴木センター長より、
「さかなクンの言葉で海やサンゴ礁の大切さを多くの人に伝えて頂けることが大切であり、とても嬉しく思います。今後、私たちは地球温暖化など地球規模の大きな変化に立ち向かっていく時代になっていく中で『生物多様性を守る』ということを共通のキーワードにして、ひとりひとりが出来ることを取り組むことが重要です。」と締めくくりました。
WWFジャパンもさかなクンが思い描く美しい海の姿に近づけるように、引き続き保全活動を継続してゆきます。