WWFはブリヂストン社の持続可能な天然ゴムの調達方針を歓迎
2018/02/06
記者発表資料 2018年2月6日
1.WWFは、ブリヂストン社による持続可能な天然ゴムの調達方針策定を歓迎
2.近い将来同社の方針に、第三者による監査と苦情処理システムの設置が含まれることを期待
3.他のタイヤメーカーや天然ゴム加工業者だけでなく、自動車メーカーや運輸業者、タイヤ販売店も持続可能な天然ゴムの調達方針を策定し、発表することを求める
2018年2月6日、世界最大のタイヤ・天然ゴム企業であるブリヂストン社が持続可能な天然ゴムの調達方針を発表しました。WWFは、ブリヂストン社のこの新しい調達方針を歓迎します。
2015年のミシュラン、2016年のトヨタ自動車とのパートナーシップ締結後、WWFは天然ゴム産業を持続可能なものに変革するため、世界トップのタイヤメーカーおよび自動車メーカーと対話を続け、持続可能な天然ゴムの調達方針を作成するよう求めてきました。
天然ゴムは、世界の70%以上が東南アジアで生産されており、その生産量の70%以上がタイヤの製造に使用されています。そして、天然ゴム農園の新たな開発は、特にメコン地域において森林破壊の問題を引き起こしています。
2016年のミシュラン社、2017年のピレリ社の方針発表に続き、ブリヂストン社は2018年2月、日本企業として初めて持続可能な天然ゴムの調達方針を発表しました。同社の方針には、森林破壊ゼロや泥炭地の開発ゼロから人権保護や土地所有権の尊重まで、WWFが求めてきたコミットメントが含まれています。
この方針が農場から工場までサプライチェーン全体で履行されれば、東南アジアや西アフリカなどのその他の地域において環境と人権の保護を大きく前進させるものとなります。
ブリヂストン社の方針の着実な履行を確かなものとするために、WWFは近い将来、同社の方針に、第三者による監査と苦情処理システム*の設置が含まれることを期待しています。
自動車業界が天然ゴムの最大のユーザーであることから、WWFは他のタイヤメーカーや天然ゴム加工業者だけでなく、自動車メーカーや運輸業者、さらにタイヤ販売店も持続可能な天然ゴムの調達方針を策定し、発表することを求めます。
*苦情処理システム:サプライチェーンにおいて方針に違反する事項などがあった場合、NGOなどの第三者からの指摘を受け付け、問題を解決する仕組み
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