大きく育て、ヒョウの森!ボランティアが植えた3万本
2011/06/26
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。
こんにちは。森林担当の古澤です。
極東ロシアの森で今、ある木を守り育てる活動が行なわれています。
その木の名は「チョウセンゴヨウ」(朝鮮五葉)。日本では「紅松」とも呼ばれるマツの一種です。
毎年秋になるとチョウセンゴヨウは、大人のゲンコツを二つ積み上げたくらいの、大きな「松ぼっくり」を実らせます。
これには、「松の実」で知られる栄養価の高い実がどっさり入っていて、冬を前にした野生動物たちの貴重な栄養源になっています。
もちろん、その恵みは、実を直接食べる動物だけでなく、草食動物を食べるアムールヒョウやシベリアトラにも欠かせません。チョウセンゴヨウは、極東ロシアの森の生態系を支える、大切な木なのです。
でも、この木は木材としても高く売れるため、これまで多くが伐られてしまいました。森の豊かさが損なわれ、野生動物や「松の実」を収穫している地域の人の暮らしにも影響が及んでいます。
そんな中で、極東ロシアの沿海地域(プリモルスキー)で今年、「チョウセンゴヨウの日」という新しい記念日ができました。この木を守り、森を守ろう!という日です。
アムールヒョウも生息するある森では、当日ロシア中から200人のボランティアが集合。チョウセンゴヨウの植林に汗を流しました。
植えた苗は、なんと3万本!
私が4月にロシアに行った時は、まだ参加者が少なくて、呼びかけをしていたWWFロシアのスタッフが「大丈夫かな~」って心配していたのですが、どうやら大成功だったようです。
ヒョウの森を支える木を守り、育てるこの取り組み。今年だけでなく、来年も続くとのことです。いつか、日本からも参加できたら面白いかもしれませんね。