「海の日」ではなくて「漁業の日」?
2011/07/13
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。
水産担当の山内です。今、WWFロシアと協力して進めようとしている「持続可能なサケ漁業推進プロジェクト」の仕事で、カムチャッカ半島に来ています。
日本では7月の第三日曜日が「海の日」ですが、ロシアでは、7月の第二日曜日が「ゲン ノバッカ(漁師の日)」と言って、漁業について考え、漁業の大切さを再認識する日なんだとか。
ちょうど私がカムチャッカに到着した週末は、金曜から3日間、町の広場でイベントなどが催されていました。私も土曜日に現地のWWFの同僚に連れられて、会場を訪れたのですが、何とも不思議な光景を目にすることとなりました。
まずは戦車の形をした調理用の車で、魚を使った「ウハー」というスープ料理作っているテントへ。軍服(?)を着た若者が、大きなおたまでサケの頭やカマを「戦車」にぶち込み、煮込んでいました。その何とも言えない良い香りに誘われ、あっという間に長蛇の列が。
また、広場のステージ上では、近辺の学校の生徒によるダンス発表会が行なわれましたが、皆一様に蟹やらイクラやら漁業に関係するコスチュームで登場。お立ち台もロシアの「イクラ缶詰」を模しています。
可愛らしいダンスの披露が終わると、今度は市長や地域の重鎮とともに、「海の神様」も一緒に壇上に上がり、「カムチャッカにとって漁業はとっても大事な産業です!!みなさん、一緒に漁業を盛り上げましょう!」という宣言がなされました。
日本からそれほど遠くない極東ロシアですが、新しい(面白い)発見がたくさんあります。日本も世界有数の水産大国。間もなくやってくる海の日に、「漁業」についても考えてみませんか?