生物多様性条約会議に行ってきました
2014/10/21
自然保護室の安村です。
10月6日から17日にかけて、韓国の平昌(ピョンチャン)で開かれていた、生物多様性条約の第12回締約国会議(CBD-CoP12)に行ってきました。
今回の会議には、およそ3000名が参加。
各国の代表団、関連機関による本会議と並行し、世界の生物多様性の保全や利用にかかわるさまざまな取り組みが、NGO、先住民、研究者などにより、サイドイベントやブース展示という形で発表、紹介されました。
今回は私も、自分が担当している「黄海エコリージョン支援プロジェクト」のサイドイベントとブース展示を行ないました。
この取り組みは、東アジアを代表する大陸棚の海、黄海の環境を保全するために、パナソニック株式会社の支援を受け、2007年からスタートした活動で、日本、韓国、中国の研究者やWWFなどのNGO、企業、行政機関を含む、地域の関係者らが協力して行なってきたものです。
広大な海域の中から生物多様性の豊かな重要な海域を選び、それらを保全するための持続可能なモデル地域をつくることが、取り組みの柱です。
サイドイベントでは、科学的知見に基づき、また地元の参加を促しながら進めてきた一連の取り組みの成果と課題を発表。
出席者は70名を超え、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。
今回のCBD-CoP12では、最終的に33の決定が採択されました。
また、2011年から2020年までの生物多様性の保全戦略として、2010年に採択された「愛知目標」についても、その進捗の中間評価がなされました。
複数の国にまたがる広大な海のような自然を、どのように足もとから守ってゆくのか。
国際的な目標達成に貢献する試みの一つの事例として、プロジェクトで得た成果を発信しながら、現場の取り組みを進めてゆきたいと思います。