鹿児島県龍郷町におけるクルーズ船の着岸施設と観光施設の建設について


声明 2016年7月6日

現在、鹿児島県龍郷町(奄美大島)では、アメリカに本社を置くロイヤル・カリビアン・クルーズ社(以下RCL社)が主体となり、笠利湾内に位置する芦徳集落にクルーズ船の着岸施設と、観光施設の建設を計画しています。

RCL社は2016年3月から、龍郷町(たつごうちょう)役場、芦徳(あしとく)集落との協議をすすめており、RCL社が地域や関係者に配布しているその説明資料の中で「WWFとの連携」を明記し、また説明会においても「WWFとの連携」する旨の説明を行い、自然環境への配慮を詠っております。

しかし、WWFジャパンは現段階(2016年7月1日時点)で、RCL社から龍郷町における取り組みについて、いっさい直接の説明と連絡を受けておりません。よって、現在RCL社の着岸施設と観光施設について、WWFジャパンが連携している事実はありません。

国際的には、RCL社はWWFアメリカとパートナーシップを結んでいる企業の一つですが、今回の龍郷町での開発についてはWWFアメリカもまったく事前の説明も受けておらず、また関与もしていません。どのような経緯で、今回WWFとの連携をうたった事業計画の紹介がなされるに至ったのか、WWFジャパンとWWFアメリカでRCL本社を通じて事実確認を行なっております。

上記のような事実関係にもかかわらず、現在龍郷町地元では、RCL社とWWFジャパンが共同で、クルーズ船関連施設の計画を進めているかような誤解が生じる状況となっております。改めてWWFジャパンは現段階において、RCL社と全く関係がないことを、ここに明らかに致します。

WWFジャパンは、今回の開発計画は客船規模も大きく、自然観環境への悪影響や事業開始後の地域の社会環境への影響も懸念しています。

今後、WWFジャパンはWWFアメリカとも協力して、今回の開発について、専門家等の協力も得ながら自然環境の保全上必要な対応をRCL社に求めることを検討しております。

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