奄美群島国立公園(仮称)の指定及び公園計画の決定等への意見
2016/11/04
パブリックコメント 2016年11月4日
1980年の世界自然保護戦略(WWF、IUCN、UNEPにより策定。環境省が翻訳)において、南西諸島が島嶼生態系の点で世界で保全すべき地域として報告されて以降、WWFジャパンでは保全上重要な地域として保全や普及啓発活動に取り組んできました。
また、1996年には、WWFネットワーク全体で取り組むべき生物多様性の重要地として、世界の238地域(グローバル200)を指定しましたが、日本が含まれる3つの指定数地域のうち、南西諸島はその重要なエコリージョン(自然環境を広くとらえ、生物多様性、固有性、特異性などの観点で選出した生態系)の一つに選ばれています。
さらに本計画対象地の奄美群島は、WWFジャパンが多くの研究者らと取りまとめた「WWF南西諸島生物多様性評価プロジェクト」において、南西諸島の中でも陸域の生物群重要地域としてとくに奄美大島や徳之島の森林域の重要性は高く評価されており、また海域では本計画区域が含まれる笠利湾や大島海峡周辺が高い評価となっています。
これらを踏まえ、これまでの保全活動の知見と共に、WWFジャパン自然保護委員会ほか専門委員らによる意見等も基にし、以下の通り本計画に対する意見を提出します。