ミゾゴイの営巣を確認!どうなる、輪島の門前クリーンパーク建設問題
2017/11/22
海辺に面した里山の見事な景色が広がる、石川県の輪島市。
その中でも能登半島の景勝地として知られる高爪山麓で、いま新しい産業廃棄遺物の処理場「門前クリーンパーク」が建設されようとしています。
しかし、現地での調査結果によれば、ここにはミゾゴイをはじめ、サンコウチョウ、ハチクマ、サシバなどの希少な鳥類が生息。
事業によるこれらの野生生物への影響が懸念されています。
特に、日本でしか繁殖していないミゾゴイは、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで「絶滅危惧種(EN)」に指定されている、世界的にも数の少ない鳥類です。
総個体数は推定で、わずかに1,000~2,500羽。
このミゾゴイが高爪山では繁殖していることも、今年明らかとなりました。
これを受け、石川県内の3つの自然保護団体、日本野鳥の会石川支部、日本鳥類保護連盟石川支部、森の都愛鳥会は11月14日、県に事業の見直しを求める意見書を提出。
あらためてその保護を求めました。
ミゾゴイが生きられるような豊かな里山を守ることは、日本国内の自然を守る上でも、大きな意味のあることです。
逆に、それができないようでは、まだまだ環境問題については先進国とはいえません。
石川県の専門委員会は12月中にも、事業の結論を出す方向と報じられています。
専門委員会による判断に期待しつつ、引き続き注目し、私たちも働きかけを続けたいと思います。(自然保護室 草刈)