今年は国際森林年!「FSC森林サミット」が開かれます


森林担当の古澤です。  
皆さん、今年が国連の定めた「国際森林年」だということ、ご存知ですか?

昨年は「国際生物多様性年」でした。10月には名古屋で生物多様性条約会議(COP10)も開かれ、その後、「生きもののつながり」や「生物多様性」という言葉をよく耳にするようになったなぁと個人的には感じています。

ところが、その生物たちを育む世界の森林では、今も多様性が失われています。特に、アフリカ、南米、東南アジアの熱帯林は、減少・劣化が深刻で、絶滅の危機にある野生生物も、少なくありません。もちろん、生態系バランスの変化は、人の生活にも影響します。

原因は、木材の過剰な利用と、農地開拓や鉱山開発などによる森林転換。

木は成長しますから、計画的に使えば、ずっと利用し続けることのできる資源ですが、今はその利用が再生のスピードをはるかに上回っている状況です。

国際森林年はそうした中で、「適切な森林管理」により、森林を守りつつ、持続的にその恵みを利用する大切さを世界に訴える年です。

WWFも、森林管理を進める制度として、FSC(森林管理協議会)による森林認証制度を推奨しています。これは、生まれた森と、加工の過程の認証を受けた製品にFSCマークを付け、「森の環境に配慮した製品です!」と証明とするもの。消費者にもひと目で、それが分かる仕組みです。

このFSC認証林が、実は日本にもたくさんあるんです。最も広い認証林を持つのが、山梨県。
今週末には、この山梨で「FSC森林サミット2011」が開催されます。

認証林を実際に歩くエクスカーションなど、森との付き合い方を考えるイベントが盛りだくさん!
ぜひご参加ください!

 

 

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自然保護室(森林グループ所兼 マーケットグループ長)
古澤 千明

大学卒業後、民間金融企業での勤務を経てWWFジャパンに入局。2010年より主に東南アジアの森林保全プロジェクトを担当。インドネシアやメコン地域などのWWFオフィスとも連携しながら、森林減少の要因となっている農林産物の生産について、関係企業に生産現場の課題を伝えたり、調達改善のための支援に取り組む。2021年からは、マーケットグループ長も兼任し、森林保全の枠を越えて企業のサステナビリティの向上に努める。

幼いころから自然や生き物への興味はありましたが、WWFとの出会いは偶然でした。自然科学や生物のスペシャリストではない自分だからこそ、得られる理解・賛同もあると信じつつ、そうは言っても日々勉強です。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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