気候変動への取り組み
![WWFジャパンは50周年](images/animals50_05_img01.png)
過去約100万年の間、
地球上では氷河期と温暖な期間が繰り返されてきました。
しかし人類は今、わずか数百年間で急激な温暖化を引き起こし、
地球環境を大きく変えようとしています。
温室効果ガスの排出を今すぐ抑えなければ、
異常気象や生物多様性の消失はさらに深刻化し、
人もまた、大きな脅威にさらされることになります。
気候危機が進むと何が起きる?
気候危機とも呼ばれるようになった地球温暖化(気候変動)問題。
その原因は、二酸化炭素(CO2)を中心とした、温室効果ガスです。
人が電力などのエネルギーを得るために、
石油や石炭などの化石燃料を燃やすことで発生する温室効果ガスは、
次のような影響を引き起こすと考えられています。
- 沿岸部の洪水、海面上昇による影響
- 大都市部への内水氾濫がもたらす影響
- 豪雨や干ばつなどの異常気象による影響
- 熱波による死者や熱中症の増加
- 気温上昇や干ばつによる食料不足
- 水資源の不足と農業生産量の減少
- 生物多様性と生態系サービスの損失など
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気候変動の影響を受けていると考えられている絶滅危機種も、
現在5,300種以上にのぼります。
これは、世界中のさまざまな自然環境が、
気候変動の脅威にさらされていることを物語っています。
こんな野生生物が
今、絶滅の危機に!
地球温暖化を防ぐことは、地球の未来を守ること
干ばつや豪雨、森林火災の激化、気候や植生の変化といった、
野生生物に迫るさまざまな気候変動の影響は、
人の暮らしにも大きな脅威となります。
それは、人の健康や文化、経済といった、
社会のあらゆる側面に影響を及ぼし、
これからの未来を生きる世代に、
大きな負債となってのしかかることになるでしょう。
この問題を解決するためには、
保護区を作ったり、密猟を防ぐといった、
森林や野生生物を直接保全するのとは、全く異なる取り組みが必要です。
すなわち、石油や石炭に頼らない「ゼロ・カーボン」
すなわち、温室効果ガスの発生をゼロ(脱炭素)にする、
新しいエネルギー社会の創造です。
そのためには、省エネの促進と、
エネルギーの主力を石油や石炭から、
太陽光や風力といった、
CO2を出さない「再生可能な自然エネルギー」に
転換していく必要があります。
気候変動を止める!WWFジャパンの取り組み
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WWFジャパンは、政府や企業に働きかけ、
世界の温暖化防止の約束である「パリ協定」の目標達成と、
2050年に向けたゼロ・カーボンを実現する
取り組みに力を入れています。
- 国際会議および日本国内での温暖化防止のための政策提言活動
- 日本から海外に向けた、石炭火力発電所などのインフラ輸出を転換させる活動
- 「パリ協定」の目標達成に賛同する自治体の取り組み支援と政府への働きかけ
- 「パリ協定」の目標達成に貢献する企業の支援と取り組みの評価
- 生物多様性の保全に貢献する、気候変動の緩和・適応を目指した自然エネルギー普及プロジェクト
気候変動問題とは、裏を返せばエネルギーの問題であり、
社会や経済が抱える多くの問題とも、深くかかわっています。
これを解決していくためには、地球環境全体を見る視野でこの問題をとらえ、
政治家から企業関係者、自治体、研究者、市民に至る、
さまざまな立場の人々が協力しなければ、実現できません。
こうした協力を通じて、気候変動問題に取り組み、
世界の環境保全を目指すWWFの取り組みを、ぜひご支援ください。
環境保全の輪を
より大きく広げていくために
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国連等の機関ではない、
民間団体のWWFの活動は、
公的資金に頼らず、
多くの皆さまからの
ご寄付や募金、会費等のご支援によって支えられてきました。
人と自然の未来の道筋を決定づけるため、
特に重要となるこれからの10年に向け、
環境保全の輪をより大きく広げていくために。
ぜひ皆さまのご支援をお願いいたします。
人と自然が調和して
生きられる未来を目指して
WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。