交渉は夜も続く?スペイン・セビリアの町より
2014/09/12
森林担当の橋本です。
今、スペインのセビリアで開かれているFSC(R)(Forest Stewardship Council(R):森林管理協議会)総会に参加しています。
FSCは、木材を生産する世界の森林と、その森林から切り出された木材の流通や加工のプロセスを認証する国際的な第三者機関です。
FSC認証は、森林の環境保全に配慮し、地域社会の利益にかない、経済的にも継続可能な形で生産された木材に与えられ、その認証製品には一目でわかるFSCのラベルが付けられます。
マークが入った製品を買うことで、消費者も森林の保全を応援できる仕組みで、最近は日本でも市販されているノートや紙製品などでもよく見かけるようになりました。
FSCの発足にも携わったWWFは、現在も世界の森林保全を進める一つの手段として、その認証制度の推進に取り組んでいます。
3年に一度開かれるこの総会は、FSCを構成している、私たちのようなNGO(民間団体)のほか、木材製品を取り扱う企業、地域の市民の代表などが集まり、課題や認証ルールの改善などについて話し合う場です。
話し合いは国連の会議のように進められ、各参加主体が投票権を持ち、提案内容に対しその意思を示す形で進められます。
私たちWWFのスタッフも、自分たちの提案を関係者に賛同してもらうためのロビー活動や、テーマに応じた個別の会合にいそしむ一方で、90もある動議を組み合わせて減らすなど、全体の調整役も一部引き受けています。
朝は8時前から内部のミーティングが始まり、夜は夜で、会議が終わり町に繰り出した先でも、ロビー活動を続けている人たちがいて、一体どこまでが仕事やら?
最近は少なかった、行き先が森の中のフィールドではない出張は、なんだか不思議な感じです。