H&Mの紙製ショッピングバッグへの移行と、 ショッピングバッグ有料化におけるご支援
2019/03/06
2018年11月13日、H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ・ジャパン株式会社)は2018年12月5日より、アパレルブランドでは、国内初となるプラスチック製のショッピングバッグから紙製への移行および有料化を決定しました。紙製のショッピングバッグの製造コストを除いた余剰金は、日本のプラスチックごみ問題の解決を含む海洋環境保全活動全般、 および日本国内の淡水や海に関する自然環境保全活動に活用されます。
「使い捨て」プラスチックの問題
洋服から自動車、建築資材に至るまで、私たちの生活のあらゆる場面で利用されていると言っても過言ではないプラスチックは、軽量で耐久性に富み、安価に生産できることから、製品そのものだけではなく、ビニールや発泡スチロールなどの包装や梱包、ケースなどにも幅広く使用されています。
一方でプラスチックの多くは「使い捨て」されることも多く、利用後、適切に処理されず、環境中に流出してしまうことも少なくありません。
また、プラスチックの年間生産量は、過去50年で20倍に増大したにも関わらず、そのリサイクル率はわずか9%と非常に低いのが現状です。
循環型ファッション業界の未来へ続く第一歩として
こうした中、H&M が12月5日(水)より、アパレルブランドでは国内初となる取組として、プラスチック製のショッピングバッグから紙製のショッピングバッグへ切り替えることになり、更にショッピングバッグ自体の全体使用量を減らすためにショッピングバッグの有料化も開始しました。
日本で使用される紙製ショッピングバッグは全てFSC®認証紙、もしくは100%再生紙、かつ日本国内で製造されたものを使用するなど、極力環境への負荷を低減する様に配慮されています。アクセサリー用の最小サイズを除くすべての紙製のショッピングバッグが有料化されるのに伴い、販売額から製造コストを除いた余剰金は、WWFジャパンへ寄付されます。寄付金は、日本のプラスチックごみ問題の解決を含む海洋環境保全活動全般、 および日本国内の淡水や海に関する自然環境保全活動に活用されます。
WWFは、H&Mとこれまでに2011年に持続可能な社会の実現に向けて、水資源の分野、2016年には気候変動の分野にてWWFのグローバル・コーポレート・パートナーシップにて協働を開始しています。
WWFジャパンは、今回のH&Mのプラスチック製のショッピングバッグから、持続可能な紙袋への切替・有料化の取り組みが日本でのよい先例となり、海洋プラスチック問題解決につながる使い捨てプラスチックの使用削減の動きが国内に広がっていくことに大きな期待をしています。