タイガービール×WWF 限定コレクション「RARE STRIPES」発表
2018/07/24
2022年までに野生のトラの数を2倍に!WWFの「T×2」プロジェクト
20世紀の初頭、アジアにおよそ10万頭いたとされる野生のトラは、その後続いた密猟と生息地の減少により激減。2010年には、推定個体数が3,200頭まで減少し、生息域も大幅に失われてきました。
そうした中、2010年にロシアで、13のトラの生息国の首脳が参加した国際会議「トラサミット」が開催され、トラ保護のための意欲的な目標が掲げられました。それは、2010年の12年後、次のトラ年である2022年までに、野生のトラを2倍に増やそう、というものです。
この目標への合意を、各国政府に働きかけていたWWFでは、各国が取り組むトラ保護活動をさまざまな形で支援し、目標達成を目指す「T×2」プロジェクトを開始。世界各国からの多くの協力とご支援のもと、調査やパトロール、生息地の森林保全活動などを展開してきました。
こうした国際的な努力の結果、2016年4月時点で野生のトラの頭数は3,890頭(推定)まで回復。しかし、ロシアやインドなどでは数が増えている一方で、東南アジアなどでは今も森とトラの減少が続いており、絶滅の危機は回避されていません。
タイガービールとのパートナーシップと「KENZO」の参画
活動の継続が求められる中、WWFは2016年12月、世界的なビールメーカーであるタイガービールと、新たなパートナーシップ契約を結びました。
これは、トラを社名にいただく同社から、「T×2」プロジェクトに対し、6年間にわたる支援を受けるというものです。
この2年目にあたる2018年、ストリートブランドコレクション「KENZO」の協力を得て、“Rare Stripes Campaign”が展開されることになりました。
このキャンペーンでは、野生に実在する8頭のトラをめぐる物語に触発された、4人の気鋭のデザイナーが、トラをモチーフとしてデザインした、限定コレクション”Rare Stripes Collection”を販売。
誰もが知るトラをあしらった衣服のデザインを通じて、トラの密猟や違法取引の問題に対する関心と認知を、広く多くの人たちに高めてもらいながら、その売り上げを、トラの保護活動の資金として活用する企画です。
消費者にトラの危機を知ってもらうために
今回の限定コレクション“Rare Stripes Campaign”を手掛けたのは、次の4人のデザイナーです。
- メリル・スミス(アメリカ):コンテンポラリーアーティスト、彫刻家
- エスター・ゴー(シンガポール):イラストレーター、デザイナー
- ジュリエンヌ・タン(カンボジア):イラストレーター、版画家
- ショーン・リーン(マレーシア):ビジュアル&デジタル・アーティスト
この限定コレクションは、2018年7月21日から、各国に向け、KENZOの通販サイトで販売が開始されました。
販売の開始に当たり、タイガービールのヴィーナス・テオ国際ブランドディレクターは、次のように述べています。
「私たちは魅力に満ちた動物であり、愛すべき私たちのアイコンでもあるトラのことを、多くの消費者に気に留めてもらい、絶滅から救うためのアクションを起こしていただきたいと考えました。WWF、KENZO、そして世界中の素晴らしい人々の協力によって、このコレクションを創り、世界に広く知っていただきながら、トラのための活動資金の調達を続けてゆきたいと思います」
今回のKENZOの協力によるキャンペーンは、コレクションの販売が終わり次第、終了となります。