「English Immersion Camp2017」にて講演しました
2017/09/26
2017年8月、滋賀県守山市のホテルにて開催された公文教育研究会主催の子ども向け英語キャンプ"English Immersion Camp(イングリッシュ・イマージョン・キャンプ)2017"にてWWFスタッフが講演を行いました。全国から集まった約90名の小学生を対象に、温暖化や森林保全、そして日本にいる消費者の立場でできることを英語でご紹介しました。
英語で国際理解を深めるキャンプ
「イングリッシュ・イマージョン・キャンプ」とは、全国から集まった小学3~6年生の子どもたちが、英語でコミュニケーションをとりながら、世界各国から集まった学生キャンプリーダーやスタッフたちと共同生活を送り、国際理解を深めるプログラムです。
2001年から続いているこの活動は今年で17年目を迎え、これまでに参加した子どもたちはのべ3,000名以上。キャンプリーダーは80を超える国と地域から、のべ500名以上にのぼります。
公文教育研究会は2014年よりWWFジャパンの実施している森林保全活動にご支援くださっていると同時に、WWFジャパンの法人会員でもあります。そのご縁もあり、より多くの子どもたちが環境を守る活動に関心をもち、自発的に考え、行動する力を身に着けて欲しいということから今回の機会をいただきました。
今回、WWFジャパンの森林担当スタッフがお話しをさせていただいたのは、2017年7月31日から8月5日に滋賀県で行われたキャンプの第4日目です。例年、キャンプのプログラムの中には地球規模で考える必要のある問題を英語でディスカッションする時間があることから、今年は「未来を考える」というプログラムの中の一コマをWWFとのコラボレーションに充てていただきました。
環境について英語で話そう
まずは公文教育研究会のスタッフの方より、地球温暖化について分かりやすく解説しているビデオを見たり、カードゲームを活用して考えたりといったレクチャーが行われました。
広間に集まった90人弱の子どもたちは、留学生のキャンプリーダーのサポートを受けつつ、活発に質疑応答やコミュニケーションを行いながら温暖化の仕組みとその影響について学びました。次いで、森林プログラム担当の川江より、WWFが世界でどんな活動をしているのかをご紹介しつつ、WWFの取り組む重要なテーマのひとつである森林破壊の問題、特にインドネシアのスマトラ島でWWFが行なっているプログラムについてお伝えしました。
日本に住んでいる私たちでもできる環境問題への取り組みとして、WWFが推進している、FSC®(Forest Stewardship Council®:森林管理協議会)の森林認証制度についても紹介させていただきました。現地の人や環境に配慮しながら生産された森や製品にだけつけられるこのマークについては、理解するのが難しいのではとの懸念もありましたが、実際には「お店で見たことがある」「知ってる」という声があがり、サンプルとして紹介したFSCマークのついた製品も積極的に手に取って見てくれるなど、子どもたちの反応は非常に良く、嬉しい驚きでした。
WWFからのレクチャーの後は、各自でエコバッグ作りにも取り組んでもらいました。エコバッグはWWFジャパンが制作したオリジナルで、表側には地球温暖化で影響を受ける動物たちのイラストがデザインされています。子どもたちは、塗り絵のように動物シルエットにカラーリングしてみたり、真っ白な裏面に大胆に大きな絵を描いてみたりと、思い思いにお絵かきを楽しんでいました。できあがったエコバッグには、各自でキャンプ中に必要な私物を入れるなどして、さっそく活用している様子が見られました。
子どもたちの声
参加した子どもたちからは、とてもポジティブな感想が寄せられました。6年生のMayuさんは「今までは水を出しっぱなしにしていたけど、環境が悪くなっているのは人間が原因。水を必要なだけ使う、紙を無駄遣いしないなど、ちょっとしたことでも協力していくことが大切だと思います」と話し、5年生のGakutoくんは「いろんな動物が減っているとか、地球で何が起きているのかがよく分かりました。
4R(リフューズ・リデュース・リユース・リサイクル)を心がけたいです」「FSCは森を守るマークだって知っていました」と語ってくれました。「環境問題については、たくさんの人たちが、ひとりひとり、それぞれができることをするのが大切ですよね。」と話してくれたのは、6年生のKisuiさん。3年生のAoiくんは、「動物が好きだから、将来は獣医さんになりたい。森のお話しの中では、トラの模様のことが面白かったです」と感想を話してくれ、作ったエコバッグを見せに来てくれました。
英語に興味があり、自発的に勉強をしている子どもたちが多く参加するキャンプだけに、一見すると自分たちの暮らしとは遠い他の国で起きていることや環境問題についても、積極的に知ろう・学ぼうという好奇心が強いのかもしれません。今回お話しさせていただいた内容が少しでも子どもたちの心に残り、いつか何かの形で実を結ぶことがあれば、こんなに嬉しいことはありません。
イングリッシュ・イマージョン・キャンプにてWWFのスタッフがお話しをさせていただいたのは全4回中1回でしたが、その後の同キャンプでも公文教育研究会のスタッフの方が同じ内容のプレゼンを引き続き実施してくださり、多くの子どもたちにメッセージを伝えることができました。
このたび、貴重な機会をご提供くださった公文教育研究会の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。