地球温暖化防止の国際的な約束「パリ協定」。
その目標である「1.5度目標」を達成するため、 協定のルールが十分な内容で合意されるよう、国際社会への働きかけを行ないます。
また、日本国内では二酸化炭素排出の大きな要因である、石炭の使用をやめ、 再生可能エネルギーを主力としたエネルギーミックスを実現し、 省エネを促進するカーボンプライシングなどの有効な政策導入や法整備を目的として、 政府への提言に取り組んでいます。

（大目標：2050年 脱炭素社会実現目標）

日本が途上国に対して行なっている、 石油や石炭を使った火力発電所などの建設支援が、 地球温暖化（気候変動）の要因となっていることから、 WWFはエネルギー基本計画の見直しなどを通じた、政府への政策提言を行なっているほか、 金融機関に対しても、「パリ協定」の目標に整合する企業や業界への投融資を促進するよう働きかけています。
また、日本から海外への再生可能エネルギーのインフラ輸出の主流化をめざしていきます。

（大目標：2050年 脱炭素社会実現目標）

「パリ協定」の実現を求める自治体や企業、 市民団体といった、非国家アクターによる連合体「JCI（気候変動イニシアティブ）」などの取り組みを通じた、 自治体の温暖化防止の拡大を目指します。
特に、2050年までにCO2の排出ゼロを宣言する自治体を増やし、 その具体策を支援すると共に、 こうした非国家アクターの動きと要望を通じて、 政府への働きかけを強化。
国の政策としての、再生可能エネルギー拡充の実現を目指します。

（大目標：2050年 脱炭素社会実現目標）

「パリ協定」の実現を求める日本国内の自治体や企業、 市民団体などの非国家アクターの連合体「JCI（気候変動イニシアティブ）」の取り組みを通じ、 企業に「パリ協定」の内容に沿った温暖化防止の目標設定を行なうよう働きかけ、その実現を目指します。
また、こうした積極的な取り組みを志向する企業や業界の変化を通じ、 日本政府としての気候変動政策が改善され、 「パリ協定」に沿ったものとなるよう、求めていきます。

（大目標：2050年 脱炭素社会実現目標）

地球温暖化（気候変動）の抑止につながる、 対策やビジネスを志向する企業への投融資を強化する一方、 石炭など温暖化を加速させるビジネスへの資金の流れを絶ち、 産業界全体で「パリ協定」に即した温暖化防止を促進するため、 機関投資家などの環境に対する関心を高め、投融資の方針を策定するよう働きかけます。
また、企業向けに、SBTiやTCFD（気候関連財務情報開示タスクフォース）などについての情報提供を行なっていきます。

（大目標：2050年 脱炭素社会実現目標）

日本企業が発表している環境報告書などの開示情報を基に、 各社がどのような気候変動対策を計画し、推進しているか、 また、中長期的な温室効果ガスの目標を設定しているかなどを評価。
業界ごとに、その内容や傾向を発表すると共に、各社の取り組みの改善に向けた対話と提案を通じ、 「パリ協定」の目標（特に、気温上昇を産業革命前から＋1.5度に抑える目標）に整合した、 日本企業による気候変動対策の実現を目指します。

（大目標：2050年 脱炭素社会実現目標）

「パリ協定」をはじめとする、 地球温暖化（気候変動）に関する複雑な国際合意や、 その目的、背景などについて、日本のメディア関係者の正しい理解を促進し、 WWFが考える対策のポイントや懸念点を伝えるための勉強会を開催。
WWFの気候変動の専門家をはじめ、外部の関係者や研究者もゲストとしてお招きし、 世界の気候変動対策の最前線について情報提供を行ないながら、 特定の国や産業の視点に偏らない報道の実現を目指します。

（大目標：2050年 脱炭素社会実現目標）

風力や太陽光などの再生可能エネルギーの開発が、 地域の自然環境や野生生物を損なう問題が、今後拡大すると予測されています。
しかし、この自然保護とエネルギー開発は必ず「両立」しなければ、 地球の自然環境は守れません。
そこで、WWFジャパンでは、開発により生じる影響の代替措置（オフセット）を講ずることで、 自然環境のロスがないエネルギー導入の実例づくりを志向し、その広がりをめざしていきます。

（大目標：2050年 脱炭素社会実現目標、2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】）

日本が長年、紙や木材、パーム油の輸入・消費を通じて、 その破壊に関与してきたインドネシアのスマトラ島の熱帯林を保全するため、 現地の取り組みを支援しています。
地域住民や地方政府との協力のもと、森林破壊を伴わない持続可能な農業の推進、 森の恵みを活かした生計手段の確保、野生生物の生息地保全を実施。
そのノウハウを地域に移譲しながら、支援の終了後も自立した活動が継続し、 森林破壊ゼロを達成することを目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

日本にも多く輸入され、使われているパーム油（植物油）。
その原料となるアブラヤシの農園拡大により、 ボルネオ島で続く熱帯林の消失をくい止めるため、 小規模農家への生産改善支援プロジェクトを実施。
農業の効率化を進め、新たに森を壊さずとも、生産量を増やせる取り組みを支援しています。
また、こうした活動の拡大に向け、地方政府とも連携。
新たな土地管理計画の実施などを通じ、 2023年までに500万haの森の保全を目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

木材やパーム油を生産するためのプランテーション開発により、 森林破壊が深刻化している、ニューギニア島のインドネシア領パプア州。
域内での開発状況などを把握し、保全活動を行なっていくための人員の育成や体制の構築支援を検討しています。
今後、現地の事務局と連携しながら、持続可能な開発のための教育や森林モニタリングといった森林保全の取り組みを、 中長期的に実施できるプロジェクトづくりを目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

日本に輸出される木材などの生産により、 森林破壊が続いてきたマレーシアのサラワク州において、 企業が伐採権を所有する地区内で、 貴重な生態系がのこる森（HCV）の調査を促進する活動を支援。
デジタルマップに調査結果をまとめ、 保全すべき森林を監視できる体制づくりを進めます。
また、サラワク州で操業する木材伐採企業に対し、 木材を買い付けている日本企業からも、HCVの調査と保全の強化を求めるよう促す取り組みも行ないます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

日本で消費される天然ゴムの主要な生産地である、 インドシナ半島のメコン地域で、 ゴム農園の急速な拡大に伴う森林破壊が生じています。
この事態を改善するため、タイ、ミャンマーの国境を中心とした地域で、 日本企業が生産・調達している天然ゴムの持続可能な生産を支援。
さらに、地域を代表する絶滅危惧種のトラを調査・保全する取り組みを展開。
森に配慮した天然ゴムのサプライチェーンの形成と、トラの個体数回復を目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

日本をはじめさまざまな国に木材を輸出している極東ロシアの森と、 そこに生息する代表的な象徴種であり、 絶滅の危機にある野生のトラ（シベリアトラ）とヒョウ（アムールヒョウ）を保全する活動を支援。
日本からも、全域を対象としたトラとヒョウの個体数調査のほか、 新たな保護区の設立や、 一部では増えすぎたトラを個体数の少ない場所に移す取り組みなどに活動資金を充当し、 木材を扱う企業にも協力や支援を呼びかけていきます。
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】）

2019年に発生した大規模な森林火災により焼失したオーストラリアの森林を回復し、 生息環境を広く失った野生生物の保全を、日本から支援するプロジェクトです。
この取り組みでは、コアラなどオーストラリア固有の有袋類を始めとした絶滅危惧種の保全活動を支えるほか、 日本が輸入・消費している牛肉の生産が、森林開発とも関係していることから、 生産国と消費国をつないだ生産改善の取り組みの必要があるか検証していきます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

日本が輸入している大豆の生産により、 破壊が生じている可能性のある南米アマゾンの森について、 現地事務所との連携のもと、森林の保全と大豆の持続可能な生産を目指した取り組みを検討しています。
まず、日本の大豆の消費による情報の収集を開始。
これを基に、実際に起きていると考えられる、 大豆生産によるアマゾンの森林減少を低減させるための施策をまとめ、 プロジェクトの構築に着手します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

日本で消費されるさまざまな産品の生産や、 日本企業によるビジネスが、海外の森林の減少に及ぼしている影響を半減させるため、 現状調査や、企業への調達方針の策定要請、法制度の改善といった取り組みを行ないます。
対象として想定している産品は、パーム油、バイオマス燃料、紙、木材、天然ゴム、牛肉など。
また、これらの産品の持続可能な生産と流通を確立し、 森林破壊をゼロにするための、サプライチェーンの構築を目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】【消費改善】）

IUU（違法・無報告・無規制）漁業に由来した水産物が国内で流通するのを防ぐ水産流通適正化法の施行に向けた政策提言のほか、 水産庁および地域漁業管理機関（RFMOs）に対し、問題のある漁業を監視する措置の導入などを訴えていきます。
また、水産会社や商社、小売り、外食産業などの企業や、 そのサプライチェーンに対し、 持続可能な水産物の調達とフルチェーン・トレーサビリティの確立を働きかけます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】【消費改善】）

マグロやカツオ、イカ、ウナギ、といった日本の消費による影響が大きな魚種について、 漁業資源の保全や混獲の防止などを促進するため、水産庁や地域漁業管理機関（RFMOs）に提言。
さらに国際合意のもと、持続可能な漁業資源の利用と管理を行なうよう求めています。
また、国内外の漁業者や企業に対しても、MSC（海洋管理協議会）の持続可能な漁業認証の取得や、 FIP（漁業改善プロジェクト）の実施を促進していきます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】）

世界各地で拡大する養殖水産物の生産が、 天然資源や海洋環境に悪影響を及ぼしていることを受け、 日本が特に生産、輸入、消費している養殖水産物を持続可能なものにするASC（養殖管理協議会）認証やAIP（養殖業改善プロジェクト）の推進をはかります。
これらを通じて、国内外の養殖の現場周辺での、野生生物や海の生物多様性の保全に取り組みながら、 地域が抱える社会問題などについても、解決を目指していきます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】【消費改善】）

世界的な問題となっている、プラスチック汚染について、 新たな国際協定の設立を求める活動を展開。
さらに日本国内でも、排出の抑制と適正な資源循環につながる効果的な法制度の実現や企業行動の変容を目指し、働きかけを行ないます。
また、海洋プラスチックごみの大きな原因である、漁網などの漁具ついても、自治体や漁協、企業と協力し、環境負荷の低い漁具の設計や回収、リサイクルを促進。地域の資源循環モデルの構築を目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】）

海洋生態系の中でも特に生物多様性が豊かなサンゴ礁環境を保全するため、 国内および東南アジアの中で優先的に保全すべきエリアを特定。
その選定と保全活動を開始するため、必要な基礎情報の調査と、 外部の関係者や団体・機関との協力関係の構築に着手します。
将来的に、行政、事業者、住民、研究者、市民団体などの利害関係者と連携した、 サンゴ礁保全のパイロットモデルの実現と、保全のための法規制の強化などを目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】）

日本やアメリカにおいてペット利用される野生動物を保全するため、 WWF独自の基準に基づく国際的なオンラインツール「ペットガイド」の開発と、需要削減、業界変容を目指します。
さらに、政策面では、感染症法、動物愛護管理法、種の保存法などによる、野生生物の輸入と国内取引・飼育の規制強化、およびワシントン条約に基づく取引規制を求める提言活動を行ないます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】【消費改善】）

アジアで大きな問題となっている希少な野生生物の違法取引には、金融や輸送業界、eコマースといった、さまざまな業界のサービスが利用されています。
その関係者や企業に対し、問題への理解を促進すると共に、アジア・太平洋地域のWWFが用意したツールや人材育成の機会を活用し、対策の実施を促します。
また、東南アジアで発生している密猟や密輸の影響を受けている野生生物の生息地で、違法取引の対策活動を開始します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【消費改善】）

希少な野生生物が日本に違法に持ち込まれ、また持ち出されている問題を解決するため、運輸や航空、eコマース産業などの取引や物流に関係する企業と、税関や警察など取り締まりを行なう行政機関の連携を促進します。
違法取引に関連する情報や事例の共有、さらに違法行為が発覚した時の対応のためのキャパシティ・ビルディングの支援などを行なう他、企業には自ら違法・不適切な野生生物取引を排除するポリシーの策定を促します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】）

世界的にも生物多様性豊かな自然がのこされている日本の南西諸島。
そこに生息する希少かつ固有の野生生物を保全するため、保護区の拡大や管理の改善、またこの地域から違法に持ち出される野生生物の密猟や密輸の取り締まり強化を促進します。
また、世界自然遺産登録地であり、イリオモテヤマネコの生息域でもある西表島の浦内川流域を筆頭に、域内の重要なエリアで、環境DNAを使った生物調査を実施。保全活動に活用していきます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】）

インドとパキスタンにまたがるヒマラヤ山脈の西部で、地球温暖化により生息地が脅かされている希少種ユキヒョウの保全活動を支援します。
ユキヒョウとその獲物となる野生の有蹄動物の個体数調査をはじめ、農村地域コミュニティとの共存に向けた施策を実施。
また、野生動物にやさしい放牧地管理と家畜生産手法を開発し、高山生態系の保全に対する政策強化も目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】）

セレンゲティ、マサイマラ、アンボセリ、ンゴロンゴロなど、国際的に知られるサバンナの自然と、地域文化が共存する東アフリカ地域において、アフリカゾウをはじめとする野生生物の保全活動を新たに支援します。
対象となるコミュニティでの水資源や保護区の持続可能な管理、新たな雇用創出や女性ビジネスを支援し、将来的には、野生生物個体数が安定、増加し、地域の暮らしの生計の向上に貢献することを目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】）

南米最大の肉食獣であり、アマゾンの生態系の頂点に立つ野生動物でありながら、今もその詳しい生態や個体数が知られていないジャガー。
開発の脅威にさらされるブラジルのアマゾンで、ジャガーの個体数動向を可視化し、地域コミュ二ティ、地方、国レベルでの保全にむけた取り組みを支援します。
また、ジャガーの生息地が育むアマゾンの生物多様性を守る取り組みも支援していきます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】）

健全な淡水資源とその母体である水辺の自然環境を脅かす、農業や工業による水の過剰な利用と開発。
日本で広く利用されているコットン（綿）製品の生産も、海外でこうした問題を引き起こしています。
そこで、コットン製品を扱う日本のアパレル・小売り・商社などの繊維関連産業に働きかけ、環境に配慮した水利用による「サステナブル・コットン」の調達を要請。
その実施によるコットン生産国での環境負荷低減に取り組んでいます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】）

河川や湖沼、湿地などの淡水環境は、地球上の面積の1%を占めるのみですが、そこには全魚種の半分以上をはじめとする、多くの野生生物が息づいています。
人もまた、健全な水なくしては生きられません。
WWFジャパンは、深刻化する淡水環境の消失をくい止めるため、国際的に重要な保全すべき湿地を選定し、その保全を支援する取り組みを開始しました。
海外のWWFを含む協力先の選定と、現地が抱える課題の調査に着手します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

日本とアジア大陸の水環境を結ぶ大型の渡り鳥、マナヅルとナベヅル。
その保全には、夏場を過ごす繁殖地の湿地と、越冬地である日本の水田地帯の自然、双方の環境を守る必要があります。
そこで、WWFジャパンでは、WWFロシアをはじめとする、ツルの繁殖地で活動する、現地のWWFと協力して取り組むツル類の調査・保全プロジェクトを開始。
特に繁殖地において、保全対象となるエリアの選定と調査に着手しています。
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【生産改善】）

環境問題の深刻化が、あらゆるビジネスにとって、大きなリスクとなり始めたことで、ESG投資に対する関心が急激に高まっています。
WWFは、生物多様性の保全や気候変動（地球温暖化）の緩和に貢献するビジネスへの投融資を促進することで、産業全体のサステナビリティを向上させる取り組みを実施。
企業や金融機関に対し、ESGや国際基準などに関連する情報提供や、持続可能な投融資の方針策定を促しています。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【消費改善】【生産改善】）

さまざまな企業、産業が提供するサービスや製品の生産と消費が、各地で森や海などの自然環境を損なっている現状を変えるため、社会的、経済的に大きな影響力を持つ企業や産業のビジネスを、持続可能なものに改善する取り組みを目指します。
また、フォーラムなどの開催を通じた企業への情報提供と呼びかけを行なうほか、消費者の力を集めた市場への働きかけを通じ、こうした改善を実現する一助としていきます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】）

日本に市場において大きな影響力を持つ企業やブランドが生産・提供している、主に紙とプラスチックの容器包装について、サーキュラー・エコノミー（脱・大量生産/消費）の概念を取り入れた、持続可能な方法での「調達・生産・適切な資源利用（Reduce, Reuse, Recycle）」を実践する企業を増やすためのプロジェクトです。
直接対話や情報 交換、調達方針の策定支援などを通じて、企業との関係構築に着手し、取り組みの拡大を目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】

主要な原料であるコットン（綿）の生産で生じる水環境への影響をはじめ、さまざまな環境負荷に関係するアパレル・繊維産業を、持続可能なものに改善することを目標とした取り組みです。
特に業界内で大きな影響力を持つ企業・産業を選び、対話や情報提供を通じて関係構築をはかります。
将来的には、繊維産業として、環境負荷を抑えたビジネスの構築・改善に取り組む日本企業の増加を目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生産改善】）

WWFはこれまで、環境保全の一環として、ビジネスによる原料調達を持続可能なものに改善するため、主に企業への働きかけに取り組んできました。
この改善をさらに促進するためにも、企業の取り組みを消費者に知ってもらうことが重要です。
食料の生産や購買・消費を通じて企業と連携しながら消費者の啓発、例えば店頭イベントやキャンペーン、顧客向け媒体における情報提供、社員研修等を実施し、消費者と企業の行動変容を目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【消費改善】【生産改善】）

国連生物多様性条約や国連サミット、G20などで交わされる、生物多様性保全の指針となる主要な国際合意が野心的なものとなるよう、WWFネットワーク等を通じた働きかけを行ないます。
特に、WWFが重視する、生物多様性の回復シナリオ「Bending the Curve」や、ネイチャーポジティブ、グリーン・リカバリー、ワンヘルス、自然に根差した解決策（Nature based solutions）といった理念が、決議や決定文として明記されることを目指します。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【消費改善】【生産改善】）

国連生物多様性条約締約国会議で決定する「ポスト2020生物多様性枠組み」に基づき、世界目標を達成するために必要な施策が、日本の次期生物多様性国家戦略として実施されるよう、必要な施策を検証しつつ、提言を行ないます。
また、そのための現状分析や、各省へのヒアリング、検討委員への働きかけ、実施に必要な施策の提案等を行なってゆきます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【生息環境保全】【消費改善】【生産改善】）

国連生物多様性条約締約国会議で決定する「ポスト2020生物多様性枠組み」の達成に貢献する意思を明示し、実効性のある取り組みを行なう企業を増やすプロジェクトです。
こうした動きを促すため、WWFが賛同し2022年に発足する予定のSBT for Nature（自然のための科学根拠に基づく目標設定）や、TNFD（自然関連財務情報開示タスクフォース）に関する情報提供や認知の向上に取り組み、SBT for Natureに参加する企業数が増えることも目指していきます。

（大目標：2030年 生物多様性回復目標【消費改善】【生産改善】）