- あなたの支援が必要です!
-
© Natalie Bowes / WWF-Canada 1年間その支援を継続すると…
南米のチリで海の大切さを伝え、地域の人たちにも
その保全に参加してもらう普及活動を
1回実施できます。© Vladimir Filonov / WWF 1年間、その支援を継続すると…
野生のトラが生息する東南アジアの森で行なう
カメラトラップ調査のトレーニングを
実施できます。© Ola Jennersten / WWF-Sweden 1年間、その支援を継続すると…
スマトラの熱帯林で、
違法伐採や野生動物の密猟を防ぐパトロールを
14日間、支えることができます。© Natalie Bowes / WWF-Canada 毎月この金額を一年ご寄付頂くと…
南米のチリで海の大切さを伝え、地域の人たちにも
その保全に参加してもらう普及活動を
1回実施できます。© Vladimir Filonov / WWF 毎月この金額を一年ご寄付頂くと…
野生のトラが生息する東南アジアの森で行なう
カメラトラップ調査のトレーニングを
実施できます。© Ola Jennersten / WWF-Sweden 毎月この金額を一年ご寄付頂くと…
スマトラの熱帯林で、
違法伐採や野生動物の密猟を防ぐパトロールを
14日間、支えることができます。- 会員になる(毎月支援)
- 寄付をする(1度だけ支援)
目撃者の証言:海が暮らしを呑み込んでゆく
アフリカ(タンザニア):ラジャブ・モハマド・ソセロさん
タンザニアの首都ダルエスサラームからほど近い海辺の村に住むラジャブ・モハマド・ソセロさんは、ここ50年の間に地元の海岸線が200メートルも内陸に入り込み、家や建物が流されるのを見てきました。漁獲量の減少や降水量の変化など、近年起こっているさまざまな変化が生活を脅かし、人々を不安にさせていると証言しています。
タンザニアの海からの証言
私の名前は、ラジャブ・モハムド・ソセロ、62歳です。クンドゥチに42年以上住んでいます。結婚していて、7人の子供がいます。クンドゥチは、首都のダルエスサラームから北に18キロ離れた沿岸の村で、私の家は、海岸線から約200メートル入ったところにあります。クンドゥチは、美しい砂浜で有名な観光地です。

ラジャブ・モハマド・ソセロさん
(C)WWF/Godlove Mwamso

景勝の地であったクンドゥチの海岸。波による浸食が進んでいる。石を積んだ堤もそれを止めることはできない。(C)WWF/Godlove Mwamsojo

閉鎖されたアフリカーナ・ホテル。
(C)WWF/Godlove Mwamsojo

ホテルが並ぶ海岸線。今も浸食が続く。 (C)WWF/Godlove Mwamsojo
モスクと5軒の家が流された
昔、私は自分のカヌーで海へ漁に出ていました。しかし今は、漁船を持っておらず、漁師から買った魚を、クンドゥチやダルエスサラームの町で売っています。この仕事で得られる収入はとても少ないのですが、家族を養うための主な収入源になっています。
漁師として、私はいつも海や浜辺とともに暮らしてきました。今は、クンドゥチの浜辺で起きている変化がとても心配です。浜辺が徐々にやせ細っているのです。
これは、浜に打ち寄せる波が強くなったからだと思います。私が見てきたこの50年の間に、海は200メートルも内陸に入り込んできました。海岸線は今では私の村のすぐ近くまで迫ってきていて、たいへんな影響を与えています。
この数年の間にも、モスク(イスラム教の寺院)と5軒の家が波に浸食されて、倒壊してしまいました。流された家の住人は、私が良く知っている人たちで、とても悲惨な出来事でした。また、海岸の浸食は、1970年代半ばに造られた歴史ある魚市場も壊してしまいました。
私の村に以前あったアフリカーナ・ホテルも、海岸浸食のため、なくなってしまいました。建物が建てられた1967年には、ホテルは海から200メートルも離れたところにありました。当時は、海岸線から100メートル以上海水が浸入してくることはありませんでしたから、200メートルも離れていれば安全だろうと思われていました。実は私は、その頃ホテル建設の臨時工として働いていたので、よく覚えているのです。
しかし、海岸は徐々に浸食され、ホテルに迫ってきました。まず、1980年代の初めには、浜辺に作られていた待合所が次々と流され始めました。そして、1984年からホテルの建物そのものが、強い波に強打されて被害を受け始め、1996年にとうとう完全に壊れてしまいました。今では、たった3つの小さな小屋が残されているだけです。
現在の海岸線に沿って建っている他のホテルや家も同じ運命にさらされており、危険が高まっていることは明らかです。

波の浸食は集落のすぐ近くにまで迫っている。 (C)WWF/Godlove Mwamsojo

ソセロさんとその家族。(C)WWF/Godlove Mwamsojo
減少する海の幸
年々内陸部に入り込んでくる海岸線は、こんな現象も引き起こしています。
例えば、私の村の近くの浜辺には、以前は多くの砂丘がありましたが、ここ10年くらいの間に、砂丘は小さくなり、数も減ってきています。クンドゥチのホテルから100メートル離れたところにあった、地元で良く知られていたミビンジェニの砂丘も、1995年ごろには完全になくなってしまいました。
また1996年以降、クンドゥチ近辺の浜辺に生えている草が、砂に埋もれ始めたことも覚えています。なぜ覚えているかというと、この年に突然、ブダイ類をはじめ、クンドゥチの海で獲れる魚の量が激減したからです。
漁獲量が減ったことは、私の生活にも大きく影響しました。魚の需要が増え続けているのに、供給が減ってしまったため、魚の値段が高騰したのです。私のお客さんは値段が高くなりすぎて魚を買うことができなくなり、魚が売れなくなった私も生活が苦しくなりました。
他にも、さまざまな天気の変化を感じています。まず、クンドゥチでは平均気温が上昇しています。そのため、寒い季節をあまり感じなくなりました。
また、雨季が短くなって雨が少なくなったため、インド洋に流れ込む川の水量が減っています。川の水量が減り、淡水の量も激減したため、河口域の汽水域(淡水と海水が混ざる水域)では塩分濃度が上がり、汽水に生息する魚も捕れなくなりました。
さらに、川の水量の減少によって、穀物や豆類など、私たちの村の農作物の生産に必要な水も不足。深刻な問題になっています。
このような気候の変動によって、漁獲量や野菜の生産量は減少し、価格は上がりました。ただでさえ私たちは、他の経済的、社会的問題に苦しんでいるのに、さらに難しい問題を突きつけられているのです。
私自身はもちろん、家族や近くに住んでいる人たちも、この問題にとても不安に感じています。私は、国々の政府がこれらの気候の変化を止めるために、できることは何でも実施するよう期待しています。そして、自然の変化に立ち向かわねばならない私たちの地域を、支援してくれることも願っています。
科学的根拠
アフリカの沿岸部に起こる気候変動による悪影響としては、海面上昇や、その結果の海岸浸食があげられています(IPCC第4次評価報告書)。ケニアやタンザニアでは、すでに海面上昇、および海岸侵食が進んでおり、気候変動の進行につれて、その被害も拡大すると予測されています。実際に、海水温の上昇、異常気象、海水面の上昇は、外洋のうねりの力を吸収してくれるサンゴ礁の破壊ももたらします。また、海面が上昇すると、タンザニアの帯水層やデルタ地帯に塩水が流れ込むため、淡水の入手も困難になります。
全ての記事は「温暖化の目撃者・科学的根拠諮問委員会」の科学者によって審査されています。
WWFインターナショナルのサイト
Climate Witness: Rajab Mohammed Soselo, Tanzania
http://wwf.panda.org/about_our_earth/aboutcc/problems/people_at_risk/personal_stories/witness_stories/?uNewsID=86080
周辺の地図
公開日:2006/11/16
人と自然が調和して
生きられる未来を目指して
WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。